2022-05-30
サガン鳥栖がガンバ大阪に競り勝った。FW宮代大聖が先制点の起点となり、4試合ぶりの白星に貢献した。 スピーディーに動く試合の中で作られた「間」が鳥栖に先制点をもたらした。
前半19分のカウンター。ボールを運ぶ宮代は左サイドで手を上げるFW岩崎を視界に捉えつつ、右サイドを駆け上がるMF飯野の声に「賭け」た。「(自分を)追い越すのが分かったので信じて時間を作った」とボールをキープ。この間に4選手がゴール前へと入り込む。ボールを託した飯野の右クロスが、MF堀米のゴールを生んだ。
今季、川崎から期限付き移籍で加入した宮代は、小学生の時から川崎の下部組織で育ち、高校3年だった2018年にプロ契約を結んだ。しかし、出場機会を得られないまま、19年にJ2山口へレンタル移籍。20年こそ川崎へ戻ったが、タレントぞろいのチームでレギュラーに定着できず、昨季は徳島でプレーした。
チームを渡り歩く状況も「自分が成長するために適した場所でプレーしたい。FWはいろいろなチームでプレーした方が幅が広がる」とポジティブに捉える。右足の強力なシュートを武器にするが、2列目でプレーする鳥栖では、前線からのハードワークも求められる。新たなチャレンジを「ハードワークをしながらチャンスメークができるという引き出しが増える」と歓迎する。
今季は故障もあり出遅れたが、25日の鹿島戦で加入後初ゴールを決めるなど存在感を示しつつある。「鳥栖のサッカーはインテンシティー(強度)も高く、海外チック。将来的にはヨーロッパでプレーしたい」。年代別日本代表でもプレーしてきた22歳は、さらなる高みを目指す。