2022-05-26
FC東京が5試合ぶりの白星を飾った。勝利を呼び込んだのは、レフティーのあきらめないプレーだった。 前半は清水のプレスに苦しみ、相手シュートがポストをたたく場面もあった。この悪い流れを左サイドバックの小川が断ち切った。前半終了間際、左サイドに開いて森重からのパスを引き出し、そこから前線へ。縦パスを受けたディエゴオリベイラが巧みなポストプレーで落とし、これを受けた渡辺が右足を振った。このミドルシュートは相手GK権田に防がれたが、こぼれ球に反応していたのが足を止めなかった小川だった。左足で押し込み、貴重な先制点を挙げた。
試合前日には、今夏のポルトガル1部ギマラインスへの期限付き移籍間近となっていることが判明。待望の欧州挑戦を控え、心身ともに充実した小川は止まらない。後半16分には安部からのクロスに頭で飛び込み、2点目を挙げた。
今季のFC東京は新たにアルベル監督を迎え、ポジショナルプレーへの挑戦を決断。序盤こそ順調に勝ち点を積み上げたが、ここ4試合は勝利から見放されてきた。生みの苦しみを味わう中でも、小川には信念があった。「このサッカーができれば、もっとサッカーがうまくなるという実感がある。(完成すれば)自分たちがもっと自由に楽しく、なおかつ勝てるサッカーになると思う」。リードを奪った東京は清水を圧倒し、ダメ押しの3点目も追加。内容も伴った最高の勝利を飾った。